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開発チャレンジ応援コラム第266話_ 創造性豊かな活気ある開発型企業と変化を嫌う硬直化した企業の違い


「皆を集めて会議形式で開発ネタ出しを行うというのはどうでしょうか?」
良い開発ネタが見つからずに悩んでいた社長が、良い手を思いついたとばかりに明るく問いかけてきました。

「やめた方が良いですよ」
こう返答すると、ひどく落ち込んだ暗い表情をされたので、やめた方が良い理由と、代わりとなる対策方法をお伝えしたところ、再び明るい表情が戻り、ホッと胸をなでおろしました。

皆を集めて会議形式で開発ネタ出しを行ってはどうか、これは、企業を回っているときに時々耳にすることです。しかし、これを実際にやって上手くいっている企業は少ないのが現実です。まれに上手くいったケースを耳にしますが、そういったケースは、実は会議を開く前から上手くいっていたケースで、ただ単に会議をやったから上手くいったのではありません。ですから、上手くいっていない企業が、いきなり会議形式での開発ネタ出しを行っても上手くはいきません。

  • 良い開発ネタが見つからない
  • ありきたりの案しか出てこない
  • 技術や営業だけでは、良いネタにならない

対策として、皆を集めて様々な角度から半強制的にネタ出しを行い、その中から良いネタを見出す狙いで会議形式での開発ネタ出しを行う・・・このように考えて実行したくなる気持ちはよくわかります。しかし、その気持ちにこそ落とし穴があります。

会議形式で行おうとする企業がはまっている落とし穴とは、開催させる側に、管理したいという潜在意識が働いてしまっているというものです。

会議には、良くも悪くも管理意識が付きまといます。何のために会議を行い、何を得たのか?進捗や成果を議事録にして報告する必要が出てきます。そのため、出席者には管理されている意識が働きます。成果を意識し、ちゃんとした開発ネタを出さなければならない、というプレッシャーがかかります。ちゃんとした答えを求め答えを出そうとします。そこには、自由な発想などが介在する余地は無く、答えとなる、ありきたりの案、つまりは現状と変わらない案や現状の延長線の案しか出てこなくなります。

会議をやらせた側は、わざわざ皆を集めて時間をかけて開発ネタ出しを行った結果が ありきたりの案では、何のために会議を開催したのかと、がっかりすることになります。

一方で、出席者側には、やりたくないことを無理やりやらされた やらされ感と、その結果、何にもならなかったという徒労感が残ります。アイデアを考えるという本来人間が好む行動なのに、二度とやりたくない、という拒絶感を植え付けてしまいます。

その結果、会議は立ち消えとなり、ますます開発ネタは出てこなくなります。

本来あるべき姿は、開発ネタを考える目的と動機があり、それを考えたい人がいて、その人が開発のネタとなる情報を求めて他部門を含めて様々な人から情報を集めて回り、開発ネタの質を高めている状態です。

創造性豊かな活気ある開発型企業では、部門を超えた人と人との立ち話しによる情報交換が日頃から盛んに行われています。日頃の繰り返し行われる様々な情報交換の中から、創造性豊かで生きた開発ネタが生まれています。そうした開発ネタは、決して会議の中で生まれてはいないのです。一見、会議の中で生まれているように見えるケースでも、実は、それ以前の日々の情報交換の中で既にそれは生まれおり、会議では、それを決定したり固めたりしているだけなのです。

開発ネタは、技術部門の中には見つからず、また、他部署を集めた会議で出てくるものではありません。日々のコミュニケーションや情報交換の中で生まれてくるものなのです。

御社では、部門を超えた日々の情報交換が盛んに行われていますか?