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コラム第261話: 開発リーダーが育つ企業に必ずいる陰の黒子とは?


いま、勢いのあるA社。果敢に挑戦する開発リーダーがいます。困難な局面にも逃げ出さず、思うように進まなくてもめげず、最後までやり抜こうと頑張る、そんな理想的なリーダーです。今も普通なら不安で逃げ出してしまうような大きな壁にぶつかっています。しかし、必ず乗り越えてみせると挑んでいます。視線はずっと前を向いています。

そんなA社も数年前までは、全く状況が違いました。開発リーダーとして挑戦しようとする社員は誰もいませんでした。社員の質が悪いのではありません。むしろ、皆さんまじめで、言われたことをきっちりと仕事していました。ただ、自分から何かをしようとする人がいない、挑戦しようと呼びかけると色々な理由を付けて逃げていく、そんな状態でした。

社長は、挑戦したい、挑戦しなければ・・・でも社員が・・・そんな悩みを抱えていました。

ただ、そんなA社の社員をよく観察すると、可能性を感じる社員がちらほらと目に付きました。挑戦してみたい気持ちはある、興味はある、でも・・・と躊躇している、そんな社員です。

よく、「我が社には、自分から挑戦するような社員がいない」そう嘆く社長さんがいます。しかし、全くそうした社員がいないケースはまれです。本当は、挑戦してみたい、やってみたい、そう考える社員は一定の確率で存在しています。その証拠に仕事では言われたことをきっちりとやるだけでも、私生活では色々と挑戦している人がいたりします。この挑戦してみたいというのは、能力では無く、感情です。ですから、こうした感情を持つ人財は一定数存在しているのです。

では、なぜ、「我が社には、自分から挑戦するような社員がいない」という状態になるのでしょうか?

それは、社長や上司の態度に原因があります。

挑戦しろと社員のお尻を叩く、そして、しぶしぶ動き出した社員の行動に対して、いちいち管理して口を出す、挙句の果てには、なぜできないのだ!と言って責める、これでは誰も挑戦はしません。

そんなことはしない、そう思われている社長も多いと思います。しかし、社長がそんなことはしないと思っていても、社員はそうおもっていない、ということです。社員は、管理され、責められる未来を想像している、ということなのです。そのように想像しているから、挑戦してみたい気持ちは持っていても、尻込みしてしまっているのです。

これを変えるには、どんな小さなちょっとした開発への挑戦や開発につながるような行為でもよいので、挑戦している姿を見たら、それを認め、支えることです。社長が見てくれている、期待してくれている、そう感じるだけで挑戦意欲は大きく高まります。それがさらに大きな挑戦へとつながります。

ただし、ただ認めるだけ、ただ期待していると伝えるだけではダメです。開発挑戦者が、開発の中で、いつ、どこで、どのような課題や悩みを抱えるのか?どういった不安や苦しみを感じるのか?開発者の今いる段階、心の状態を理解し、その心に気づき、認め、寄り添うことができるかどうか?

挑戦者が複数出てくる企業には、必ず、これができる人がいます。いわゆるメンターです。開発者の今いる段階、心の状態を素早く察知し、正しく理解し、「気づいているよ!わかるよ!」とメッセージを発し、開発挑戦者の影となり黒子となって寄り添い支え続けている存在があります。このとき、必ずしも解決策を示す必要はありません。ただ、認め、ただ、寄り添うだけで、十分な効果があります。それだけで、挑戦者は、自分で解決できるようになるからです。

御社は、挑戦を認め、心の状態を理解し、寄り添い、支えることができていますか?