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コラム第260話: 脱エンジン開発ができている企業と未だにできていない企業の違い


「振り返ってみると、最初考えていたこととは、ずいぶんと変わりましたね。」
先日、自動車の脱エンジン部品の開発に成功された社長さんに対して祝意をお伝えしたところ、苦笑いしながら答えてくれました。

「それで良いのですよ。」
「そうですね。」
互いに笑いながら、これまでの歩みを振り返り、なぜ、成功できたのかを再確認しました。

当社のご支援企業の中には、脱エンジンに取り組む企業さんが一定数いらっしゃいます。数年前から危機感を強く持ち、早くから取り組んだ企業あるいはこれから取り組む企業です。進展速度に違いはありますが、皆さん前進されています。

一方で、ようやく最近になって自動車エンジンのピークアウトがあちこちでささやかれるようになり、慌て出している企業が増えていますが、慌てるだけで何も動けない企業や、慌てて闇雲に動き出している企業が目につきます。

当然のことながら、動かなければ何も変わりません。じっと時代の審判を待つだけになります。ただ、そうかと言って、闇雲に動いても進展しません。時間と労力を浪費し、疲れ果て途中で挫折してしまうのがオチです。

慌てるだけで何も動けない企業や、慌てて闇雲に動き出している企業、彼らには決定的に欠けているものがあります。それが欠けているから動き出せない、あるいは闇雲に動いてしまいます。

彼らに決定的に欠けているもの、それは、戦略です。
どういう方向に進み、何を開発するのか、という自社の考え=戦略を持つということです。動き出し、進展し、成功している企業は、自社の戦略を持っています。

こうお伝えすると、「的中する立派な戦略を立てる力は自社には無い。」そんな声が聞こえてきます。

誤解を恐れずに言えば、これは当然のことです。見事的中するような戦略など、そもそも立てられないからです。たとえ事前にどんなに念入りに調査したところで、的中確率は30%にもなりません。そんなあり得もしない見事的中する戦略を最初から立てようとするから、立てられなくなります。そして、戦略を立てられないから、動き出せない、あるいは闇雲に動くことになります。そうして、何も変わらない状態が何年も続き、ついには、時代の審判を受けることになってしまいます。

新規開発に動き出すためには、まず、戦略に対する認識を改めなければなりません。我々が変えなければならない認識。それは、戦略は途中で変わって良い、ということです。

戦略は、進めれば進めるほど、進化していきます。変わっていくのです。当然です。未知の世界では、進めれば進めるほど、様々な今まで見えなかったことが見えてくるからです。その新たに見えたことによって、戦略は進化していくのです。そして、どんどん進め、戦略が高度に進化した結果、成功がもたらされます。

戦略を持たなければ、実行されることも、進化することもありません。ただ、同じところをグルグルと回り続けることになります。そこから抜け出し前に進めるためには、戦略を立て、進む方向を決めること、これがまず必要なことなのです。

冒頭の社長とは、これまでの戦略の変更履歴を見ながら、その急速な進歩を改めて実感し、戦略の大切さを改めて再認識しました。

御社は、自社の未来に向かって、戦略を持っていますか?