〒104-0061
東京都中央区銀座6-13-16
銀座WallビルUCF5階

TEL : 03-5771-8175

コラム第254話:社内で反対される開発ほど大成功する理由


「先生、いまでは誰も反対しなくなりました。」
ある開発者からの近況報告です。

この開発者は、開発を始めたときに社内で猛反対を受けました。本人は、これはいけると信じて始めたものの、あまりの周囲の反対に戸惑います。そして、猛烈な孤独感に襲われ、自分は間違っているのかも・・・という疑問が浮かび、良かれと思って始めたのに・・・と落ち込み、ついには、こんなに反対されるくらいなら止めるか・・・思わず、そんなあきらめの考えが頭をよぎったそうです。

多くの人は、ここで本当にあきらめてしまいます。周囲の反対に押され、「上手くいかない。失敗するぞ。」という、周囲の意見を受け入れてしまいます。その結果、受け入れられてしまった意見は、現実となり、ありがたい予言となってしまいます。そして、こうしてありがたい予言を受け入れ、あきらめてしまった企業からは、二度と挑戦する人が出てこなくなります。

極端なケースのように聞こえるかもしれませんが、これは、決して珍しいケースではありません。成功する開発というのは、当初は、少なからず社内の反対を受けるものです。しかも、その反対が大きければ大きい開発ほど、後に大成功を収める傾向にあるため、余計に成功を難しくします。

これは、偶然そうなるのではなく、そうなる理由がちゃんとあります。

成功する開発というのは、大なり小なり現状や従来の延長線から抜け出す開発です。そういった開発は、始める段階では、周囲に理解されません。従来とは異なるので、周囲の人は理解できないのです。さらに、大成功を収めるような開発は、現状や従来の延長線を少なからず否定するものになります。例えば、今までのやり方では無く こういう方法を開発して・・・など、これは、つまるところ今までのやり方ではダメだという否定をしていることになるのです。すると、現状を守る社内の主流派社員は、自分たちが否定されているように感じます。その結果、主流派は、反対することになるのです。

ですから、成功する開発が、開発当初に周囲から反対されるのは、半ば当然のことなのです。むしろ、社内主流派の反対が強ければ強いほど、現状の否定が強く、画期的であるということです。開発者は、社内の反対を成功へのバロメーターと思って前向きにとらえても良いくらいです。自分は間違っていないという自信を持って良いことなのです。

ただ、そうは言っても、たった一人でこれができたとしたら、それはそれで問題です。スタンドプレー、一匹オオカミになってしまうからです。やはり、会社として取り組まなければなりません。とは言え、実際には、たった一人で社内の反対にあらがって開発を進めることができる人は、まず会社の中にはいないのですが。

では、なぜ、冒頭の開発者は、周囲の反対を押し切って開発を進めることができたのでしょうか?

それは、当社と社長の全面的なバックアップがあったからです。会社として、取り組みをきちんと認めていたからです。周囲の反対を承知の上で、取り組みを承認し、その理由を周囲にきちんと示していたからです。これが無ければ、開発者が反対を押し切って進めることはとてもできません。無理に進めても、途中で心が折れてしまいます。それ程に、現状を守りたい主流派の反対は強いものなのです。

御社は、ときに、社内の反対を押し切って進める覚悟を示していますか?
挑戦者を孤立させてはいませんか?