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コラム第234話:成功している開発型企業がやっているリスク管理


当社に相談に来られる企業の中で、内心では開発したいと思いながら開発できずにいる企業に、大きく2つのタイプがあります。

一つは、「失敗したらどうしよう」と思い悩み、本当は開発したいのに踏み出せずにいる企業です。そして、もう一つは、「過去に開発で大失敗をして大きな損失を出してしまって・・・」と過去の失敗がトラウマになっている企業です。

新規の開発は、どうしても失敗する可能性があり、「挑戦」という側面を持ちます。そのため、失敗を恐れて開発できなかったり、過去の失敗にコリてしまう企業が出てしまいます。

しかし、この2つのケースは、解決することが可能です。しかも、両者の解決方法は同じです。なぜなら、両者が上手くいかない原因が共通だからです。この共通の原因に手を打つだけで、損失を出すことなく、また、損失という失敗を恐れることなく、挑戦できるようになります。しかも、前向きに、かつ、誤解を恐れずに言えば、楽しく挑戦できるようになります。恐怖心を抱くことなく、しかも、損失を出すこともなく、さらには、楽しく前向きに開発ができるようになるのです。

開発者自身が楽しく開発できることは、大きな成功を生む可能性を高めます。人間、楽しく仕事をしているときが、最も高いパフォーマンスを生むからです。

話を戻します。解決策の話です。

2つのケースの共通の解決策とは、リスクを管理することです。

当たり前に聞こえるかもしれませんが、これができている企業は少ないのが実態です。リスクを管理するためには、まず、リスクを正しく見積もらなければなりません。これが、なかなかできていません。リスクは、多くのケースで過大評価されるか、過小評価されています。

このリスクを過大評価してしまっているケースは、前述の最初のケース「失敗したらどうしよう」と思い悩み開発できない企業です。リスクを過大評価してしまい、恐怖から動けなくなっているのです。

一方、過小評価してしまっているケースは、後者の過去に失敗して大損失を出した企業です。過去にリスクを過小評価してしまい、無茶な開発をして大失敗し、それでコリてしまったのです。

このように、2つの挑戦できない、開発できないケースの原因は、共通であり、リスクを正しく見積もり管理できていないことにあるのです。

では、正しく見積もるためには、どうしたらよいのでしょうか。
答えは単純で、まず、最初に次のことを具体的に挙げることです。

  • 成功によって得られるもの
    この開発に成功すれば、何が得られるのか?あるいは、何が得られればこの開発は成功と言えるのか?これをはっきりさせることです。つまりは、開発する目的です。

次に、リスクを挙げます。

  • 失敗した場合に失うもの
    この開発に失敗した場合に、具体的に失うものは何か?これをはっきりさせることです。漠然とした恐怖やイメージではなく、具体的に挙げることです。やってみるとわかると思いますが、案外、少ないものです。逆に、これが大きい場合は、無茶な開発です。

次にやること。これは、重要なのに非常に忘れられていることです。

  • 失敗しても得られるもの
    この開発にたとえ失敗しても得られるものです。これを具体的に挙げることです。これは、非常によく忘れられ無視される点ですが、ここに目を向けることは、とても重要なことです。中でも重要な点は、開発者の成長です。たとえ失敗しても、それによって開発者が大きく成長できるかどうか、という視点です。

最後に、以上の3つを挙げ終わったら、①から③を天秤にかけます。そして、①+③が、②のリスクを上回る場合は、十分に挑戦する価値があります。新規の開発に挑戦するには、ここを意図的に目指すことです。リスクを正しく見積もり、それをこれまた正しく見積もったメリットと比較すること、ここを強く意識し、得られるものは大きく失うものはほとんどない挑戦をすることが大切です。

「そんなおいしい挑戦あるの?」と思われるかもしれません。それこそ、日頃、リスクとメリットを正しく見積もっていない証拠です。正しく見積もるようになれば、そういったおいしい挑戦は、見つかります。成功している開発型企業は、おいしい挑戦を日々繰り返しているのです。

御社は、正しく楽しく挑戦していますか?