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コラム第232話:不安を抱えた若手開発者を成長への飛躍へと導いた単純な指摘


「以前と比べて自分のやっていることを冷静に見ることができるようになりました。」

一年近く前からご支援してきたある若手開発者が、当社のコンサルティングの効果を自己分析した結果を教えてくれました。熱心に開発しながらも、どこか客観的に、冷静に、いま自分がやっていることを見ることができるようになった、という自己分析です。

「ずいぶんと立派に成長されたなあ」と深く感心しました。

この開発者は、初めて会った頃は、緊張もあってか少し不安げな様子でした。ところが、ご支援中にグイグイと頭角を現し、途中からは、非常に落ち着いて、それでいて情熱を持って開発に取り組み、的確かつスピーディーに行動できるようになりました。開発中に困難な局面に直面したり、通常なら迷うような場面に直面しても、動揺することなく正しく対処できるようになりました。

ご支援の前と後で、この開発者が変わったこと。それは、非常に単純化して言うと「開発という仕事の全体像と現在地を、本人が把握できるようになった」ことです。

ここで言う全体像とは、単にすべての開発実施項目ということではありません。開発の目的、目標、様々な課題とその難易度と優先度、他部門や他社、他の業務とのつながり、そして、実施事項、調整事項、依頼事項、日程などなど、開発に関係するすべての事項のことです。この若手開発者は、この全体像を認識できるようになったのです。

多くの社員は、この全体像をつかむことができていません。目の前の今やるべきことを実施し、その結果が出たら、結果に基づいて次のアクションを決めて実行する。この繰り返しです。いつも、どんな結果が出るのか不安を抱えている。やった結果がダメだったらどうしよう?とか、こんなことをしていて大丈夫なのだろうか?など、今やっていることの結果におびえている、そんな状態です。そして、そんな不安から逃れるように、目の前の今指示されたことを何も考えずに実行しています。しかし、目の前のことを実施し前進しているように見えても全体が見えずに行動しているので、結局のところ迷路の中をさまよい、出口にたどり着くことができません。

これに対して、全体像と現在地が把握できるようになれば、全体を俯瞰し、その中で自分の現在地を確かめることができるようになります。自分が全体の中でどこにいて、どれだけ進み、これからどの方向にどれだけ進まないといけないのか?また、そのために、まず今何をすべきか?そして次に何をすべきか?冷静に見ることができ、自分で考えることができるようになります。たとえ、ちょっと道を間違えてしまっても、すぐにそれに気づき、冷静に全体像と現在位置を分析して、自分がどこで道を間違えたのかを分析して戻って修正することができるようになります。そして、いつでもそうできる、ということが自信となり、恐れずに進むことができるようになるのです。

ここまで書いたすべてのことに、冒頭の開発者は自分で気づき、その効果を自己分析して見せました。本当に、自分の現状がよく見えています。まだ若いのですが、末恐ろしいほどの逸材です。これからどれほど伸びるのか将来が楽しみなのと同時に、そんな逸材の成長の一助になれたことは、コンサルタントとして本当に幸せを感じます。

御社は、社員の現状を理解し、社員の視点を上げ、視野を広げ、社員に対して仕事の全体像と現在位置を見せることができていますか?