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コラム第231話:社員を伸ばせず中途も活かせない企業の特徴


「あの〇〇企業の社員を中途採用して取り組んだのですが、上手くいっていません。本人はがんばってくれているみたいなのですが・・・」

製品開発をできるようにするために、某一流企業の社員を中途採用し、「これでいける」と大いに期待したものの、結果は、元々の社員がついていけず、社内で仕事が上手く回らずに開発が進まない状態になっているとのご相談です。

この「能力の高い人材を中途で採用したものの・・・」という類のご相談を本当に多く受けます。中途採用したものの、元々の社員がついていけない、社員と中途の間で対立が起こる、社員がつぶれる、少しはできたが中途採用者が引退するとパタリと止まってしまった・・・などなど、同じような相談を異なる企業から繰り返し繰り返し受けます。

これだけ繰り返し受けるということは、それだけ多くの企業が同じ問題を抱えているということです。そして、多くの企業に共通する、この問題の根っことなる原因が存在しているということです。

誤解しないでほしいのですが、何も中途採用がいけない、ということを言いたいのではありません。中途採用者が上手く機能し大いに活躍している企業は存在します。むしろ、お伝えしたいのは、この点です。この問題の主原因は、中途採用者の能力うんぬんとは関係ないという点なのです。つまり、中途人財ではなく、受け入れる会社側に原因があるという点です。

ところが、中途人財を活かせない企業は、往々にして原因を中途人財のせいにして原因を見誤り、対策できずに同じ過ちを繰り返してしまっています。この問題にはまっている企業は、まず、ここに気づかなければなりません。

受け入れる会社側にある根本的な問題。それは、「仕事が個人頼みである」ということです。

中途人財を活かせない企業の多くは、中途人財の能力以前に、もともとの社内の仕事の回し方が、個人の能力頼みという問題を抱えています。個人の能力頼みなので、社内に開発できる人財がいないと、できる個人を連れてこようと発想します。それも個人の能力次第と考えているので、少しでも有名な企業の少しでも役職の高い、優秀とお墨付きのある人財を連れてきます。しかし、仕事は一人ではできません。必ず元々の社員との連携が必要になります。ところが、中途人財のレベルが高ければ高いほど、社員とのレベル差、ギャップが激しくなります。しかも、大企業の人財であればあるほど、役割分担が進んだ中で連携して力を発揮した人です。個人主義では、力を発揮することができません。さらには、個人頼みなので、その中途人財が退職した後は、社内では、何もできなくなってしまいます。会社としての実力は何もついていない状態になります。

これらの結果は、中途人財に問題があるのではなく、仕事が個人頼みになってしまっている会社の経営に問題があるのです。

では、なぜ、仕事の仕方が個人頼みになってしまうのか?それは、マネジメントが弱いためです。

経営資源を適切に分配し、仕組みを創り、社員に教え、行動を促し、チェックし、フォローすることで、社員を育て、また社員間を上手く連携させ、仕事を成果へと導く、そういった社員をマネジメントする力が極めて弱いからに他なりません。

マネジメントする意識が低く、マネジメントする力が著しく弱いために、人を育て引き上げることができず、結局、個人の能力、個々人の自助努力による成長に頼ってしまいます。しかし、それでは、力が足りません。そこで、足りない能力を持っている中途人財に頼ります。ところが、その中途人財をマネジメントすることができません。結局、中途個人の能力に頼ることになります。これでは、思うように成果は出せません。しかも、中途人財が引退してしまうと、何もできなくなってしまいます。

会社を伸ばし実力をつけていくためには、社員をマネジメントする力が絶対に必要です。絶対です。マネジメントする力があれば、社員を育て、伸ばし、活かすことができます。中途人財も存分に活かすことができるばかりか、さらに伸ばすことができます。そして、その力を元々の社員に波及させ、会社全体の実力を底上げすることができるようになるのです。

逆に、マネジメントする力が無いと、社員の成長は頭打ちになります。そのため、能力の高い人財を中途採用します。しかし、中途人財をマネジメントすることができないので、結局、中途個人に頼り、中途人財を消費して終わりになってしまいます。これでは、会社としての実力は永久につきません。

中途人財に頼る前に、あるいは、中途人財を入れる前にまず必要なのは、社内のマネジメントを強化することなのです。

御社が中途採用する動機は何ですか?
個人の能力に頼ろうとしてはいませんか?