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コラム第229話_開発において人が回らなくなる原因


「とにかく、人が回らなくて困っています。」

技術者だけで2桁の人員を持つ、ある企業の社長からのご相談です。この企業では、複数の開発案件を進めているが、人が回らず、すべての案件で遅れてばかりで困っている状況です。

人が回らない原因は、どこにあるのでしょうか?

よく挙げられるのは、次の三つです。

  • 開発者の人数の問題
  • 開発者の力量の問題
  • 開発者のやり方の問題

一つ一つ考えてみましょう。

  • 開発者の人数の問題

人が回らず、開発が遅れるのだから、人を増やせば解決するはず。単純に考えればそういう結論になります。しかし、多くの場合、それでは解決しません。まず、人を採用し機能するまで育てるのに時間がかかります。運よく即戦力を補充できたとしても、それで回るようになるのは、一時的です。なぜなら、この社長は、必ず、人を増やした分、またすぐに開発案件を増やすはずだからです。再び人が足らなくなり、開発が遅れることになります。

  • 開発者の力量の問題

確かに、開発に取り組んでいないと力量はついてこないため、開発の経験が浅いうちは、この問題はあります。しかし、この企業の場合は、すでに多くの案件をやっています。開発者には、少なからず力量がついています。それでも回っていないのが現実なのです。

  • 開発者のやり方の問題

やり方の影響は非常に大きく、結果が大きく違ってきます。しかし、社員が考え得る、社員が取り得る手段は限られています。開発者に工夫してやれといくら指示をしても限界があります。そう大きくは変わってきません。

回らなくなる原因としては、他にも色々と挙げられるかもしれませんが、結局、次の問題の本質に行き着きます。

それは、経営者が、開発者もしくは開発部門を、きちんとマネジメントしていない、ということです。

個々の開発の、どこにどのくらいの時間と人数、力量が必要か、また、自社の開発者の人数と力量はどれくらいか、これらをきちんと把握したうえで、どうやってやるのか、そのやり方を決め、開発者をきちんとマネジメントすること。ここに経営者が関与しなければなりません。

「それは、開発者の仕事でしょ。」

そんな声が聞こえてきますが、それは違います。このマネジメントは、種々の経営判断を伴います。すべてを開発者だけに期待するのは無理があります。経営者がきちんと関与する必要があるのです。

冒頭の社長も、各開発のどこにどれくらいの時間がかかっているのか、あるいは必要か、ほとんど把握していませんでした。そこは、開発者任せだったのです。開発者任せで、あれをやるべし、これをやるべし、とただ指示していました。

その後、この社長は、当社のご支援でまず時間を把握しました。すると、自分のこれまでの考えがいかに間違っていたのかを気づいてくれました。これに気づくことができれば、あとはやり方の問題です。その後、この企業では、やり方を変え複数の開発を回しています。増員はしていません。ただ、社長がしっかりと関与するように変わっています。

開発は、経営に直結します。経営者の関与無く開発はできません

御社は、経営者が、開発者のマネジメントをしていますか?