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コラム第215話:成長が止まった企業に見られる典型的な二つの型とその兆候に気づくための自己診断法


当社は、技術開発、製品開発、商品開発のご支援をしていますが、伸びている企業からのご相談もあれば、思うように伸びていない企業からのご相談もあります。

伸びている企業の場合は、今の伸びはいつまでも続かないと考え先手を打って次の開発に取り組むために、さらには開発の流れをきちんと仕組みにするために、相談に来られます。来られる経営者の方には、勢いと同時に冷静さ、があります。

一方で、成長が鈍化している、あるいは、停滞、衰退している企業の場合は、何とか現状を打破するために、新技術、新製品、新商品を開発したいと当社の門を叩かれます。来られる経営者には、焦りや、不安、が見られます。

後者の成長が鈍化してから相談に来られる企業の場合には、さらに大きく二つのタイプというか、型に分けられます。当社では、その二つを、引きこもり型と発散型と呼んで区別しています。

なぜ、名前までつけてそう呼んでいるのかと言うと、この二つで成長鈍化の原因が異なるためです。原因が違うと、当然ながら対策が異なってきます。加えて、引きこもり型と発散型では、その対処法が真逆になるので、これを取り違えてしまうと、改善どころかさらに状況を悪化させることになってしまいます。そうならないために、きちんと二つの症状に名前を付けて区別する必要があるのです。その上で、ご相談企業がどちらなのかを正しく診断して処方箋を示すようにしています。

では、この二つ、引きこもり型と発散型はどう違うのでしょうか?

まず、引きこもり型です。
このタイプの企業は、売上が、一つの技術、一つの商品、一つの事業、一つの業界に依存しています。そして、自社にできることを自社の強みとして強く意識し、そこに集中する傾向があります。集中しているので一定レベルの実力はついていますが、どうしても売上が一つに依存しているため、その一つの伸びの鈍化あるいは飽和とともに、成長が止まってしまいます。

次に、発散型です。
このタイプの企業は、非常にたくさんの技術や商品、事業を展開している特徴があります。特定の強い技術や商品は持たず、引きこもり方とは正反対に、特定の何かに依存しないように、いわゆる多角化を図っていたり、工場の稼働率を上げるため、様々な製品を取り込んでいたりする、そういったタイプの企業です。

一見、成長できそうに思えるかもしれませんが、苦しくなって相談に来られます。何が苦しいかというと、社内が回らない、人が足らなくなっているのです。人が足らなければ増やせばよいという単純な話ではありません。人を増やしても増やしても回らないという、一人当たりの生産性が著しく落ちた、たいへん苦しい状態に陥っています。これが、この発散型の特徴です。

これら二つのタイプは、いずれも会社の成長鈍化をもたらします。早めに診断し、対策する必要があります。しかし、現実には、成長の鈍化くらいでは対処せずに、停滞さらには衰退と症状が悪化してしまうケースが多くあります。

そうならないために、早く診断する良い方法があります。自分達でもできる非常に簡単な自己診断法です。

それは、社員を観察し、次のような状態になっていないか、チェックすることです。

まず、引きこもり型です。
このタイプの企業の社員に特徴的に表れる症状、それは、一人一人の社員が5年以上ずっと同じことをしているというものです。その仕事は得意でも、それ以外のことはやったことが無いという状態になっています。会社だけでなく、社員も一つのことに依存している、それがこのタイプの特徴的な症状です。社内が、5年以上同じ仕事をしている社員ばかりだとすると、かなり危険な状態です。

次に発散型です。
こちらのタイプには、社員に現れる、よりわかりやすい症状があります。それは、社員が疲弊してしまっている、というものです。一人の社員が同時に複数のことをしており、回らなくなっています。気合で頑張っていたものの、それも限界に達し、疲れ切っている、という特徴があります。この兆候が出たら、要注意です。これ以上、対策せずに業務を広げると、生産性がどんどん落ちていきます。さらに進むと、品質問題などを引き起こします。そうなる前に手を打たなければなりません。

御社の社員は、ずっと、一つのことをしていませんか?
あるいは、相互に直接関係の無い仕事を三つ四つと同時並行処理していませんか?