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コラム第210話:変化をチャンスに変えるために欠かせない二つの要素


「コロナで沈んでばかりもいられません。変化はチャンス、変化をチャンスに変えよと社員に言っているところです。ですが・・・」

現状のままではいけない、変わらなければ。そんな思いから、「変えよ」と指示を出しているものの、一向に変わらない。焦りばかりが募っている。一体どうしたら・・・先日お会いしたある経営者からのご相談です。

お気持ちはわかります。しかし、ただ「変われ」と号令をかけたところで、簡単に変わるものではありません。「変化をチャンスに」ともっともらしいことを付け加えたとしても、言葉を加えただけでは、ただ「変われ」と言っているのと同じです。実際に変化をチャンスに変えるためには、そもそもどうして変化はチャンスになるのか?これを理解していなければなりません。

例えば、自動車業界では、いま、地球温暖化、環境意識の高まりという変化をチャンスと捉え、既存のエンジン車からの置き換えを狙った動きが活発です。エンジン技術を持たない企業は、環境意識の高まりをチャンスと捉え、この機に乗じてエンジンを無くしたEV化を狙っています。一方、エンジン技術に強みを持つ企業は、同様に環境意識の高まりをチャンスと捉え、エンジンとモータを高度に融合したハイブリッド化の拡大を狙っています。どちらに分があるかは、ここでの本題では無いので割愛しますが、いずれの企業も環境意識の高まりという変化を自社のチャンスにしようと、既存のエンジン車の市場から新しくできる新たな市場への参入や拡大を狙っています。

このように、変化は、既存の市場を変えて新しい市場を創る原動力になり得るのです。そこに大いなるチャンスがあります。既に安定してしまっている既存の市場を変えるには、莫大なエネルギーが必要になります。安定した市場において勢力図を書き換えるのには、多くの労力と時間がかかります。新規参入となれば、もうほぼ無理と言えるほどのハードルの高さです。安定していれば安定しているほどこのハードルは高くなります。この高い高いハードルを一気に下げてくれるのが変化なのです。まさに、変化は、千載一隅のチャンスなのです。

変化は、良くも悪くも、現状、既存の安定、しがらみや秩序を変え、新しい市場を創る力があります。我々経営者が考えなければならないのは、変化を拒絶することでは無く、この大きな大きな力を持つ変化をどう自社のビジネスに活かすか?です。

そのためには、具体的に、現状の何を変えるために、どの変化を利用し、どんな行動を起こして、どういった結果を得ようとするのか?これを具体化する必要があります。開発で言えば、具体的にどの変化に対してどんな製品を開発してどんな新しい収益を得るのか?これを具体化することです。そして、この具体化を社員に求めていかなければなりません。

さらに、変化は生ものです。刻一刻と変化していきます。ライバルも対応してきます。自社のチャンスにするためには、直ぐに行動するスピードが欠かせません。

変化をチャンスに変えるためには、具体化と、直ぐに行動に移すスピード、この二つが欠かせないのです。そうしなければ、変化をチャンスに変えるために・・・と考える時間だけが虚しく過ぎていくことになります。

御社は、変化を利用していますか?
具体化し、直ぐに行動していますか?