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コラム第207話:コロナ禍に必要な思考回路


「先生、絶対に失敗しない方法はありませんか?」
新規開発の必要性を説明していると、時々受けるご質問です。

このタイプの質問をされる経営者は、ある特徴的な思考回路を持っています。その思考回路は、驚くほど多くの人が持っています。質問しない人の中にも、内心、絶対に失敗しない方法が無いかと探し回っている人が多くいるのです。しかし、この思考回路を変えない限り、成功することはありません。なぜなら、これは、成功できない思考回路だからです。

絶対に失敗しない方法を求める人が持つ、特徴的な思考回路とは?

それは、「減点法」です。

物事を、事業を、仕事を、社員を、減点法で考えてしまう。そういう思考回路をしているので、自分自身も減点になりたくない、減点されたくない、だから、絶対に失敗しない方法を求める、そういう状態になっています。しかし、経営者が減点法に縛られている限り、新しく成功することはできません。

残念ながら、日本の教育は減点法です。日本人には減点法が染みついてしまっています。会社の中で、指導する側も指導される側も減点法に慣れ親しんでいます。そのため、放っておくと、社内には、減点法が蔓延することになります。社内が減点法でマネジメントされるようになります。

すると、社員の目は、自然と、失うものに向かうようになります。失敗に目が向くようになります。そして、失敗しないことが目標になります。失敗してはならないという観念に縛られ、挑戦できなくなります。さらには、得たものにしがみつくようになります。得たものを離さず、新しいことを遠ざけ、仕事が属人化し、硬直化していくことになります。なるべく失わないように、例えばコロナ禍でも、失われることに目を向け、それを必死に守ろう、元に戻そうとします。しかし、元には戻りません。そして、失われることに目が向いているので、失われる度に、苦しくなり暗くなります。会社の雰囲気は、どんよりとしてしまいます。すべての始まりは、減点法にあります。

これを減点法とは逆の加点法でマネジメントするとどうなるか?

加点法は、社員の目を得られるものに向かわせます。成功に目が向くようになります。そして、成功することが目標になります。成功を求めて失敗を恐れず挑戦するようになります。さらには、次なる成功を求めて、執着せず部下に渡すなど既に得たものを手放すようになります。得たものを手放し、次なる新しいことに挑戦し、仕事が移り変わり、柔軟に変化していくことになります。得るものに関心を持つと、例えばコロナ禍では、新たに得られるものに目を向け、変化の中にチャンスを見出し挑戦するようになります。得られるものに目が向いているので、目には希望があります。会社の雰囲気は、緊張感がありながらも、前向きさが表に出てきます。これらすべての始まりは、加点法にあります。

減点法では、失敗したら終わりです。だから、絶対に失敗しない方法を求めます。しかし、そんなものは存在しません。

加点法では、たとえ失敗しても、これは失敗するという貴重な経験を得た、と得たものに着目します。転んでもタダでは起きずに、得たものを利用して階段を上っていきます。成功するまでやり抜きます。ですから、失敗で終わることがありません。ところが、減点法では、転んだら終わりと考えます。実際には、転んでも死にはしないのですが・・・

御社は、後ろ向きな社員を減点法で責めてはいませんか?
加点法で評価し、社員に成功に向けて行動させていますか?