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コラム205話:世の中が不安定な時期に一回り大きくなる企業と小さくなる企業の違い


「先生、すぐに始めたいので来週からお願いできませんか。」

コロナ不況が本格化した2020年春以降に、当社に依頼されたA社長。とにかく急ぎたいということで無理やり予定を空けて始めたのですが、始めてからも速いこと速いこと、猛スピードで取り組んでいきました。

その結果については、後から書くとして、一方で、同様に開発に興味を示していたいくつかの企業の中には、春以降に急速にその機運がしぼんでしまった企業があります。「今は・・・、しばらくは・・・、それどころでは・・・」こんな感じです。

始めるタイミング自体は、各企業それぞれのタイミングがあるので、特にいつでも良いのですが、気になるのは、始めようと思っていたのに、それをコロナ不況を理由に先延ばしにしていることです。

なぜ、気になるのかと言うと、先延ばしにする理由が「不況」になっている企業は、そもそもいったい何を目的に開発に取り組もうと思ったのか、そこに大いに疑問があるからです。

開発できない理由が不況や不調だということは、逆から言うと、開発する理由は好景気や好調だからということになります。つまり、余力があるから開発する、儲かっているから開発するということです。しかし、儲かっているから開発するというのは、開発する理由になっていません。会話にしてみればわかります。「なぜ、開発したいのですか?」「儲かっているからです。」これでは全く答えになっていません。

実は、好調になると開発したくなり、少しでも不調になると開発機運がしぼむ企業が、好調時に開発したくなる動機というのは、他社がやっているから、できればやりたい、夢があるから、面白そうだから、かっこいいから、 なんとなくあこがれるから、という程度のものなのです。お分かりだと思いますが、こんな動機で取り組んで成功するほど、世の中甘くありません。

開発で成功するためには、開発する目的をしっかりと持ってやらなければなりません。そして、この目的を正しく持っていれば、好景気の時よりも不景気のときにこそ、開発に取り組むはずなのです。現に、ご支援してきた、成功、成長した企業は、不景気にこそ積極的に開発に取り組んできました。不景気だから開発をやめるということはしていません。

彼らが持つ、正しい開発の目的とは何か?

詳しくは、本にも書いていますが、成功、成長する企業が正しく持っている開発する目的とは、新しい収益源を創ることです。成功、成長する企業と、そうではない企業の違いは、この目的意識を正しく持っているかどうかなのです。

開発する目的を正しく持っていれば、不況が理由で先延ばしされることはありません。それは、新しい収益源を創るために、適した時期はいつか?これを考えれば答えが出ます。

既存の秩序、既得権益、従来のルールや取引関係、製品、流通、顧客これらのどこかが変わるとき、動くとき、これは、新たに参入したり市場を創る、すなわち新しい収益源を創るチャンスです。つまり、不況期や激動期は、開発に取り組む絶好の機会なのです。これが分かっていれば、間違っても、不況を理由に開発を先延ばしにするなどという、真逆の判断にはならないはずです。

冒頭のA社長は、コロナ禍において、まさにこのニオイを感じ取っていました。不安から守りに入るのではなく、これを、またとないチャンスととらえ、この機を逃してはならないと、猛スピードで取り組みました。

それから半年、仕込みは上々です。あとはやるだけ、これからが楽しみです。A社長は、有事に有事後の成長の種を仕込む、本物の社長です。

当たり前のことですが、種をまかなければ、決して芽は出てきません。競合の種まきの手が止まっている今こそ、差を付けるビックチャンスです。

御社は、これまでに、何を仕込みましたか?
これから、何を収穫しますか?