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コラム第188話:経営資源が足らなくなる企業と上手く回転する企業の違い


「ここのところ売上が停滞しているので、新しいことを始めたいのですが、人手が・・・」
先日お会いしたある経営者の悩みです。

新しいことを始めたいことを社員に伝えたところ、社員から次のように言われたそうです。
「売上が伸びていないのはわかっています。しかし、それでも仕事はどんどん増えています。それも急ぎの仕事ばかりです。既に仕事が回っていません。アップアップの状態です。もちろん、無駄を省き効率を上げる努力は日々続けています。それでも全く足りません。もう限界です。」

社長は続けます。
「社員の言い分はもっともです。しかし、売上が伸びていないのに、これ以上人は増やせません。何とかして新しいことを始めないとまずいのですが・・・」社長の表情には、焦りの色が浮かんでいます。

開発のご支援をしていると、この経営資源の不足という課題に頻繁にぶつかります。当社では、そのために、経営資源を最小化させる仕組みのご提供をしています。しかし、それ以前の問題として、経営資源を上手く回転させられるようになっていなければなりません。この企業のように、回転せず、仕事が増える一方では、いくら一件一件にかかる経営資源を最小化させても、いつかは破綻することになるからです。

ここで、経営者が忘れてはならないことがあります。
それは、「経営資源は有限」ということです。
・・・その通り、当たり前のことです。

ただ、経営資源が慢性的に不足する企業では、この当たり前のことが特に経営者によく理解されていません。経営資源が有限ということは、どんなに効率を上げても、どんなに無駄を省いても、どんなに一人一人が努力しても、取り組みを増やしていけば、いつかは破綻する、ということです。なぜなら、経営資源は有限だからです。

この経営資源が有限だということが真に理解できていれば、次の当たり前のことに気づくはずです。

「何かを新しく始めるためには、何かを止めなければならない」

ところが、経営資源が足らなくなる企業では、この止めるということができません。なぜなら、どの仕事も必要だからです。当然です。不必要な仕事などないからです。もし、不必要な仕事をしているとしたら、それは論外です。極一部の企業を除いて、不必要な仕事などしてはいないはずです。

そうです。必要な仕事で手一杯になった状態で、それでも何かを新しく始めるためには、必要な仕事でも何かを止めなければならないのです。ところが、経営資源が足らなくなる企業では、これができません。

経営資源が足らなくなる企業は、必要な仕事はすべてやります。
経営資源が破綻する企業は、さらに、新しい仕事を次々に始めます。
経営資源が回転する企業は、最初に、止める仕事を決めます。

御社は、何かを始める前に、何かを止めていますか?