〒104-0061
東京都中央区銀座6-13-16
銀座WallビルUCF5階

TEL : 03-5771-8175

コラム第153話:過去に第1の商品を開発できたのに第2第3の商品が創り出せない原因


「第2第3の柱となる商品が出せない」
先日お会いした、ある経営者の方の悩みです。

詳しくお聞きすると、これまで事業の柱となってきた商品をお持ちなのですが、その商品が飽和状態で頭打ちになっており、「第1の商品が稼いでくれている今の内に、早く第2第3の柱となる商品を開発しなければ」と考えているのになかなか出せないとの悩みです。

「商品の柱が無い」言葉は悪いですが、いわゆる何でも屋に陥っている企業の場合は、まず、柱となる商品の開発が必要です。様々な難関を乗り越えて、まずは一つ柱となる商品を開発しなければなりません。

それと比較して、既に、たいへんな苦労の末に築き上げた柱となる商品を持っている企業の場合、世間一般的には、第2第3の柱となる商品を作り上げることは簡単なようにとらえられています。ところが、冒頭の企業のように、これが意外に難しいのです。

実際に、創業商品を永く超えられずに衰退しつつある企業や、第2第3の商品を創りたいとずっと考えていながらなかなか開発できずにいる企業がたくさんあります。当社にご相談になる企業にも非常に多いケースです。まだ、第1の商品が元気な内に相談があれば良いのですが、多くの場合、第1の商品が衰退して危険域に達してから慌ててかけこんでくるケースが多いのが実情です。当然、すぐに対応することになりますが、追い込まれてからでは選択肢が減ってしまうので、ご相談は早いに越したことはありません。

話を本題に戻します。このように第2第3の商品を出せない企業が多い原因ですが、そこには、第1の商品を創り出すときには無い、第2第3の商品開発ならではの難しさが潜んでいます。この点では、第2第3の商品を開発することが第1の商品を開発することよりも難易度が高くなります。

第2第3の商品開発ならではの難しさ、それは、「第2第3を創り出す上で、第1の商品が障害となる」というものです。

第2第3の商品というのは、第1の商品をどこかで超えていかなければなりません。既に持っているものより弱い商品では、十分な柱にはならないからです。たとえ、市場投入時は売り上げが少なくても、その潜在力や成長力は、既存商品を超える必要があります。

そして、至極当たり前のことですが、第1の商品を超えるためには、「第1の商品を否定しなければならない」のです。

これが、想像以上に難しいのです。第1の商品というのは、我が社の誇れる商品、築き上げた創業商品、長く愛着のある商品、成功した商品です。多くの企業は、これを否定できません。これを否定することは、想像以上に難しく、もうとっくに時代遅れになっているのに、それでも否定できずに、越えられず、変えられない企業がたくさんあるのが現実です。それだけ難しいのです。第1商品への自負やこれまでの実績などからくる、まだ大丈夫という肯定したい気持ち、これが障害となります。

「このままではだめだ。第2第3の柱となる商品を開発しなければ」と思ったとき、真正面から現実と向き合い、第1の商品をどれだけ真剣に否定できるかどうか。これが、第2第3の商品開発をまともにやれるかどうかのターニングポイントになります。

心のどこかで、まだ大丈夫と思っている内は、第2第3商品の開発に必要なエネルギーは出てこないのです。

御社は、第2第3の商品を、と思いながら、第1の商品を美化していませんか?
まずは、我が社の第1の商品を徹底的に否定してみましょう!

もし、今、抵抗感を心に感じたとしたら、きっとそれが第2第3の商品を創り出せない原因です。

一つ注意点があります。
否定する一方で、我が社の強みと自信まで見失わないようにして下さい。ここを見失わないことが、第2第3の商品を創り出す原動力であり、同時に第1の商品を守り抜くカギとなります。