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コラム第107話:踏み出すまでに時間がかかり「時」を逃す人の特徴


「決めました。必ずやります。」

今年、新規開発をやる、と決意した、ある経営者の言葉です。

ところが、それから半年近くがたっても、全くやり始める気配がありません。最初の一歩がなかなか踏み出せずにいたのです。ご自身でも、いい加減踏み出さなければならないことは、わかっています。わかっているから、わざわざ冒頭のセリフを宣言してまで、固く決意したのですが・・・それでも踏み出せていません。

誤解しないでほしいのは、何でもかんでもすぐに踏み出した方が良いと言いたいわけではありません。すぐに踏み出したほうが成功する場合もありますし、踏み出さない方が成功する場合もあります。

すぐに踏み出す人で失敗する人とは、例えば、流行りの技術とか盛り上がっている分野に飛びつき、いきなりどかんと経営資源を投入する人です。リスクを考えずに投資してしまっています。その結果、できるようになった頃にはブームが去っていたり、多くの先行する競合との激しい価格競争になったりして、投資の回収ができずに終わります。

逆に、すぐに踏み出す人でも成功する人は、今すぐ踏み出すことで得られるものと背負うリスクは何か、逆に踏み出さない場合に得られなくなるものと失わずに済むものは何か、これらを天秤にかけてから、踏み出します。

もちろん100%確かなことはわかりません。わかりませんが、わかっている範囲で踏み出した場合とそうでない場合に、得られるものとリスクを比較しています。その上で、踏み出した方が良いとの判断になれば、たとえ様々な障害があっても覚悟を決めてすぐに踏み出し、一つ一つ対処しながら前進していきます。あるいは、踏み出さない方が良いとの判断になれば、無鉄砲に踏み出すことはしません。

一方で、なかなか踏み出さずに失敗する人は、やらないといけないことは分かっているのに、踏み出せない理由を次々と上げては、いつまでたっても踏み出さない人です。そうしている間に多くの時間を失い、成功する「時」は去ってしまいます。

成功する人と失敗する人、両者を分けているのは、「経営者として冷静に判断したかどうか」です。

なかなか踏み出せない人も、頭の中では、冷静に考え、踏み出すべきことはわかっています。しかし、実際には、恐怖心から踏み出せずにいます。

「今の仕事に一段落つけてからと思ってやっているが、なかなか片付かない。もう少し片付いてから・・・」
「周りの役員、社員の理解を得ようと根回ししているが、まだ、十分に得られていない。もう少し理解を得てから・・・」
「もう少し収益が改善して気持ちに余裕が持ててからと思って収益対策をしている。まだ効果が出ていないので、その効果が出てから・・・」

など、恐怖心から身を守るために、踏み出さない理由を色々集めてしまいます。

今、踏み切ったら、具体的にどんなリスクがあるのか?
具体的に失うものは何か?
冷静に考えれば、リスクや失うものはたいしてないのでは?
仮に失うものが大きい場合、それを回避する手立ては無いか?
逆に、このままやらなかった場合は、どれ程の機会を失うのか?

問われているのは、冷静な判断です。

幸いにも、冒頭の経営者は、恐怖に打ち勝って、ついに一歩を踏み出されました。それは、ほんの初めの一歩ですが、そのかたにとっては、偉大な一歩です。

恐怖心から、今やるべきことを躊躇していませんか?

次は、御社が初めの一歩を踏み出す番です。