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コラム第106話:知識はあるのに結果が出せない人の特徴


「先生、やっちゃいました。」

急に冷え込んだ寒い日に、ご支援している、ある企業の社長さんから経過報告がありました。報告は続きます。「あれほど、やっちゃいけないと言われていたのに、申し訳ありません。」社長は、恐縮しながら、顔を真っ赤にされています。

「よくあることですよ。ここからがスタートです。気にすることはありません。」そう返しました。

まだ暑さが残る頃、「今日、3度目の説明になります。しつこいようですが、これは、本当によくやってしまう間違いですから、とにかく気をつけてやってください。」とお伝えすると、「よくわかりました。気をつけます。」と社長。

このやり取りのわずか数ヶ月後が冒頭の報告です。

まあ、それだけよくやってしまう間違いですし、途中で間違ったことに気づいただけでも、大きな進歩です。本心から「気にすることはありません。」そう伝えました。

何をやっちゃったかというと、開発テーマがまとまらない、というものです。

当社は、中小企業の開発の支援をしているので、当然、その支援は、開発テーマを決めるところから始まります。そして、この開発テーマを考えようとした時に、多くの企業がやってしまう間違いが、開発テーマが発散してまとまらないというものです。

あーでもない、こーでもない、あれはどうだ、これはどうだと考えが発散してしまう。最初は、可能性が広がった気になって気分が良い。でも、やがて行き詰まってくる。改めて、あがった一つ一つのテーマ案を見ていくと、どれも決め手にかける。これはだめ、あれはだめ、これは面白いけど実現は無理、こっちは何に使うの、それもうあるよ・・・などなど。やがて、すべて否定できてしまい、行き詰まる。そういう状態に陥ります。

そうならないように、テーマを考える時の注意点と進め方を何度も繰り返し丁寧に伝えています。ところが、それでも、かなりの確率で間違いをやってしまいます。それほどまでに、よくやってしまうことであり、それだけ開発テーマを考えることは難しいことです。

これまでに考えたことがない企業の場合は、なおさらで、考え方を伝えても、まず、最初はできません。この企業もこれまでに開発をしたことがない、開発テーマを考えたことがない企業でした。ですから、冒頭の状態になったのは、実は想定内でした。

それでも、なぜ、やってもらったかというと、

結局、やらないとわからないからです。

やり方を説明したとき、この社長は「わかりました」と確かに言いました。でも、本当はわかっていないのです。

頭でわかっていることと、実際にできるというのは、全くの別物です。

多くの企業が失敗するような取り組みは、答えを聞いて理解したら、できるようになるほど甘くは無いということです。それくらいで、できるようになるなら、もっと多くの企業ができています。みんなが苦しむようなことにはなっていません。

やってみて、間違ってみて初めて、考え方の大切さ、その真の意味に気づきます。考え方や答えといった知識だけあってもだめなのです。当社が、とにかく実践を重視しているのは、このためです。

よく、知識はあるのに結果が出せない人が居ますが、これも原因は同じです。やってないので、わかったつもりでも真に理解はできていません。たちが悪いのは、こういった知識偏重型の人は、知識が増えれば増えるほど、すべてわかったつもりになって、やってみなくなることです。

「だって、やらなくても結果はわかっているから。」そういう状態になります。もし、社内にこういう社員が居たら、社長は一喝しなければなりません。「やりもしないで、わかったことを言うな。」と。

まずは、やってみること。そこからがスタートです。

御社は、実践を重視していますか?