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第94話_はやぶさ2に学ぶ成功と成長の秘訣

はやぶさ2に学ぶ成功と成長の秘訣

はやぶさ2に学ぶ成功と成長の秘訣 先週、JAXAのはやぶさ2が、探査用小型ロボットの分離着陸に成功したという、うれしいニュースがありました。 まだ、本体の着陸はこれからですが、小惑星への移動式ロボットの着陸成功は、世界初の快挙です。このニュースに日本の技術力の高さを感じ、誇らしく思った人も多いのではないでしょうか。日本の技術力の低下が言われるようになって久しいですが、まだまだ捨てたものでは無いと感じた人も多いと思います。 ただ、今回の偉業を ただ観客として眺めて喜んでいるだけではもったいない。特にものづくりに関わる企業は、今回の成功から学び、それを自社の取り組みに反映させたいところです。 ところで、今回の成功要因は、どこにあるのでしょうか? 今回のミッションを成功させるだけの高い技術力は、どうやって得られたのでしょう。 多くの人が、その要因として挙げるのは、「前回の失敗から学んだ」ことではないでしょうか。 実際に初代はやぶさでは、探査機の分離着陸に失敗しており、JAXA自身も前回の失敗があるから今回があることを認めています。そうだとすると、今回の成功要因は「失敗から上手く学べたこと」ということになります。 それでは、今回のことを教訓に「失敗から学べ」と社内に号令をかけたら、どうなるでしょうか? ほとんどの企業では、効果は出ないでしょう。なぜなら、人は、失敗したときに、他人から言われなくても その原因を考え、対策をしているからです。失敗をそのまま放置している人など、ほとんどいないはずです。ですから、「失敗から学べ」とわざわざ号令をかけても新たな効果は出てきません。 ところで、なぜ、人は、言われなくても自然に失敗から学んで対策しようとするのでしょうか? 答えは単純です。「二度と失敗したくない」からです。 人には、「失敗したくない」という基本的な感情があります。感情の大きさに違いがあっても、少なくともほとんどの大人は、この感情を持ち合わせています。だから、失敗したときには、二度と失敗したくないと心から思い、誰に言われなくても失敗から学ぼうとするのです。 話を冒頭に戻します。 それでは、今回のはやぶさ2の真の成功要因は、どこにあるのでしょうか? 失敗から学ぶことは、誰しもが行うことです。今回の開発者だけが特別だったわけではありません。しかし、世界初の偉業を成し遂げたのですから、今回の開発には、何か特別な成功要因があったはずです。他の国や企業には無く、JAXAだけがとった特別なこととは何か? 実は、この答えのポイントも、大多数の人が持つ「失敗したくない」という感情にあります。 この開発が特別だった点。それは、挑戦そのものです。大多数の人が失敗を恐れて避けるような開発に自ら果敢に挑戦したこと。それが特別なことだったのです。 そんな挑戦に いどんだ結果、世界初の失敗をし、そこから世界の誰も知らない知見を得る。さらに、そこから世界初の技術を生み出し、今回の成功を成し遂げた。 「失敗を恐れて誰もやろうとしなかったことに真っ先に挑戦したこと」これが、世界に誇れる技術を生み出し、世界初の偉業を成し遂げた要因です。もちろん、挑戦は、成功の必要十分条件ではありません。しかし、少なくとも挑戦しなかったら、今回の成功が無いことは間違いありません。 今回の成功から学び、自社の取り組みに反映すべきこと。それは、自ら挑戦すること。挑戦そのものです。 よく「自社には技術力が無いから、挑戦できない」という人がいますが、これは順番が逆です。技術力が無いから挑戦できないのではなく、挑戦しないから技術力が付かない」のです。技術力が足りないからこそ、挑戦する価値があります。 はやぶさ2の技術力は、最初からあったわけではありません。挑戦して失敗したから、技術力が付いたのです。一度失敗したら立ち直れないという人もいますが、人が失敗したときに思うこと、それは、「二度と失敗したくない」です。人が真に避けることは、失敗で終わることです。ですから、挑戦して失敗しても必ず次に活かそうとします。立ち直れないという心配は要りません。 会社の成長、技術力の向上、どれも挑戦から始まります。経営者が挑戦を続けている限り、成長の火が消えることはありません。 逆に、経営者の中で、挑戦を続ける情熱の火が消えた時、企業の衰退が静かに始まります。 御社は、今、何に挑戦していますか? そこから何を得ていますか?