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第70話: 変化に対応するために、組織はどうあるべきか?

変化に対応するために組織はどうあるべきか?

変化に対応するために組織はどうあるべきか? 中小企業が大企業に対して優れている点として直ぐにあげられる点には、「身軽さ」「機動性」があります。 大企業は、大きな投資ができるため、動き出せば強力です。代わりに、なかなか動き出せない、一度動き出したら切替えられない、というジレンマも抱えています。一方で、中小企業には、人や資産が少ない分、直ぐに動ける、対応できる、切替えられるという利点があります。 ところが、最近、この本来は中小企業が得意としているはずの「身軽さ」「機動性」という面で、大企業の方が勝っているケースが目につきます。 例えば、自動車業界。 車の電動化に自動運転化。さらには、車を売ることから車を使ったサービスを展開することへのビジネスへの変化。世界を代表する大企業が続々と動き出しています。巨大な人や組織を抱えながら、その身軽さ、機動性には目を見張るものがあります。 一方で、中小企業の方と接していると、自分たちの製品はどうなってしまうのかを心配しながら、ただ黙って見ている、動き出さない、という状況が目立ちます。経営者が、というより、会社全体として動き出せていない、と感じます。 なぜ、動き出せないのか? 一つには、先を読む力というものがあります。大企業の方が情報収集力や分析力があり、早めに動き出せる、という点です。この先を読む力というのは、極めて重要な力であり、これを養うためのご支援もさせて頂いています。ところが、大企業が動き出して世の中の変化が明確になった後でも、動き出せない企業が多くあります。私が最近感じている中小企業の機動性低下は、正にここにあります。 中小企業が動き出せない原因。それは、業務の硬直化です。 ものづくりにおいて、作れば売れる幸せな時代が長く続いたため、今の製造業には、ずっと同じ組織、同じ業務を続けてきた会社が多くあります。そして、社員も入社以来ずっと同じ組織で同じ業務を担ってきた方が大勢います。長年努力、習熟し、組織内での連携や一人一人の業務の質を極め、競争力を高めています。ところが、皮肉にもこの極めていることが、身軽さや機動力、言い換えると、変化への対応力を落としてしまっています。 「強み」であるがゆえに変えられない 人間、強みを手に入れると、どうしてもそれに頼ってしまいます。強みであるがゆえに、その強みで何事にも対処しようとします。強みが通用する間はこれで良いのですが、ルールが変わったり、根底からビジネスを変える新しい技術が出現したとき、それまでの「強み」が「弱み」に180度変わります。こうなったとき、同じ組織、同じ業務を長く続けてきた企業と社員は、なかなか対応できません。クリステンセンが指摘するイノベーションのジレンマの世界です。本来、このイノベーションのジレンマは、大企業の弱みを指摘したものですが、大企業が対策を始めた結果、今ではむしろ中小企業の方に当てはまるようになってきています。世の中が目まぐるしく変わっていっているのに、社内は変えずに対応するのは、もはや成立しない時代です。 世の中が変化する前に、先を見越して業務と組織を変える それくらいの変化への対応力、身軽さ、機動力があってほしい。そう強く思います。 あなたの会社の組織は、最近いつ変わりましたか? 組織は、顧客のためにある。 3年以上変えていないのあれば、変えることを検討すべきです。 「毎年組織を変えているが、それでも追いつけない」 強い危機感を持つ、ある大企業経営者の言葉です。