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第19話: 技術との付き合い方

技術との付き合い方

技術との付き合い方 製造業の方にお会いすると、自社の技術に自信を持ち、常に自社の技術を磨いている企業の方に多く出会います。こういう企業の方は、自社の技術領域に関しては、どこにも負けないという、絶対の自信を持たれています。 一方で、こういう企業の中には、世の中の技術の変化に対して「付いていけない」、「理解できない」という方がいらっしゃいます。自社の技術領域のことなら何でも知っているけど、そこから一歩出ると良くわからない、という企業の方です。 自社の技術を磨くことは、とても大切なことです。重要な差別化ポイントになります。 また、どこにも負けないレベルに技術を高めるためには、一心不乱にその技術に集中することが必要で、他の技術に構っている暇は無い、というのも良く理解できます。 ただ一方で、商品は、一つの技術だけでは成立しないのも事実です。 必ずと言っていいほど、複数の技術の組み合わせが必要になります。 ここで問題になるのは、この複数の技術が相互に影響し合うという点です。 一つの技術が変化すると、一見関係なさそうな全く別の技術にもその影響が及び、変化を余儀なくされることが良く起こります。 このとき、自社には関係ないと言って、無視してはいられなくなります。   では、どんな技術の変化を理解しなければならないのでしょうか。   それには、まず、自社の技術が使われている商品に採用されている技術と、その変化を理解することです。 商品に関心を持ち、どんな技術が、どんな理由で採用されているのかを調べることです。 これまで調べてこなかった方には、きっと、色々な発見があるはずです。 でも、これだけでは、不十分です。 今は、商品が大きく変化する、ライバルが思いもよらない別の所から出現する時代です。テレビのライバルがスマホになったり、自動車のライバルが配車サービスだったりします。 そのため、その商品だけを見ていても気づけない技術の変化にも気づく必要があります。 この難易度の高い変化に気づくためには、商品そのものではなく、その商品が提供している「価値」に着目する必要があります。 そして、新しい技術が出現したとき、その技術がどういう価値を生み出すのかを 商品が提供する価値と関連付けて想像する力が、使う側に問われています。   皆さんは、世の中の技術の変化に関心を持ち、それを理解する努力を続けていますか? 新しく出現した技術が生み出す価値を想像して、その価値が自社の技術や部品、製品に与える影響を想像していますか?   P.S. 先日、テレビを見ていたら、「アメリカでは、Faxが博物館に展示されている」という話がありました。 製造業の方と接していると、今でもFaxを多用されている企業に遭遇します。 Faxを完全否定するつもりはありませんが、何でもFaxで、という企業の方に出会うと、技術の自社開発に挑む前に、世の中の技術の進歩をとことん利用する視点をまず持ってほしいな、と思ったりします。